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スーパー能「世阿弥」を観ました

先日、国立能楽堂でスーパー能「世阿弥」を観ました。

スーパー能「世阿弥」

国立能楽堂開場30周年記念 特別企画公演  スーパー能・世阿弥

能を現代語でやるという作品。書いたのはスーパー歌舞伎を書いた梅原 猛。 感想としてはスーパーというか現代能?のが良いんじゃないかとは思った。暗転とかはあったけど空飛ばないし(笑)

話もぶっ飛んで無くて割と地味。演出面では際立った事は無い感じ。 お話は簡単に要約しちゃうとら引退した世阿弥が死んだ息子に会う話(笑) 息子が殺された事を知った世阿弥が嘆き悲しみ、夫婦で心中をしようとした時に暗転、明るくなると、面を被った息子と世阿弥が現れる。幽玄な雰囲気が出ていてよかった。現代語の謡も悪くない。

ただ気になったのは台詞がねえ。基本、「です、ます」調だし、1番気になったのは、将軍に虐げられた世阿弥が嘆く台詞が 「拒否したー」だったこと。拒否って会議とか以外で使う!?

その他にも台詞回しが、どーも不自然で、硬すぎる。体言止めとかでいいじゃんとか思うんだよね。 謡も悪くないんだけど、やっぱり気になるところがあった。梅原猛は生真面目すぎるよ、文章が。 三谷幸喜の文楽「其礼成心中」も現代語だったけど、義太夫は不自然じゃなかったもんなあ…劇作家と学者じゃあ言葉の選び方がやっぱり違うんだろうね…

あと、途中で野村万作が語り手として物語を説明してくれるんだけど、正直使い方がもったいない気もする。説明的な台詞で進行しているのに、さらに説明…万作さんの語りは柔らかくて分かりやすいんだけどね。どーせなら間狂言とかやってほしかったなあー。

次ぎやるんだったら、梅原猛が原案で、脚本は別の人が書いた方がいい気もする。なんかその辺がもったいない。次回開催したらまた観たいと思ったけどね。

古典芸能と呼ばれるものも、もっと色々新作をやってほしい。それと新作系はどんどん若手使ってやればいいと思うんだけどな。舞台に出る機会と、新作だから失敗するかもしれないというテストが出来ていいと思うんだけどなー。

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