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野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―(練馬区立美術館)

虚構と現実が入り交じる、武者鎧の世界

練馬区立美術館で開催中の『野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑』を観てきた。若手のアーティストなのだが面白い造形の数々。

野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―(練馬区立美術館)

1980年生まれの野口哲哉は、樹脂やプラスチックなど、現代的な素材を駆使して古びた姿の鎧武者を造形し、それらの織りなす嘘とも現実ともつかない魅力的な世界観を構築する美術家です。
南蛮渡来のシャネルのマークを家紋とした甲冑を身にまとった紗錬家しゃねるけの武者像「シャネル侍着甲座像」がある一方で、兜に付いたプロペラ型の立物で空中を浮遊する武者の絵画作品「ホバリングマン 浮遊図」は当時あたかもそんな武者がいたかのように、巧妙に古びた画面を演出しています。野口の作品世界の大半は、侍をモチーフにしながらも、実際には存在しない、彼曰く“でっちあげ”の世界なのですが、サムライ、甲冑への知識に裏付けられた空想世界は実に豊かで、史実とのはざまを行き来するユニークで独創的なものとなっています。加えて、甲冑の表現の正確さや、サムライたちの立ち振る舞いは、格好良さの中にも常に滑稽さや哀しさが漂っており、その姿は日々の暮らしを送る私たち現代人とどこか通じるものがあります。
作家はまだ30代半ばで活動期間は短いとはいえ、コレクターは国内外に及び、展覧会出品作、個展での評価も高く、今まさに注目される作家の一人です。
一貫して鎧武者をモチーフに制作する野口の新作を含めた全作品約90点を中心に、彼の発想の原点となった古今の美術作品や写真、グラフィックデザインなどを併せて展示し、野口の武者世界を紹介する、初の個展となります。

野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―:練馬区公式ホームページ

細かな造形の鎧武者のフィギア?なんだけど、どこか滑稽。巻物とか屏風とかもあるんだけど、それもどこか実際のものとは違うアート。

とことん当時にあった風に作られているので(ぼろぼろに劣化してたり)、本当にそうゆう事実があった様に思えてしまう。

まあ、プロペラつけた武士なんていないんだけど(笑)

圧巻なのはシャネルのマークを付けた鎧を来た武者の鎧。設定とかも細かく紗錬家(しゃねるけ)ってなんだよ!っと突っ込みたくなるけど、造形があまりにしっかりしているので本物?とも思えてしまう。

戦国時代とか鎧とか武士が好きな人はハマる世界観だと思うよ。パロディとかが絶妙にリアルなんだよねえ。

素晴らしくて作品集買ってしまったよ。今後が楽しみなアーティストだなあ。

 

野口哲哉展―野口哲哉の武者分類図鑑―(練馬区立美術館)

平成26年2月16日(日曜)から4月6日(日曜)まで

2件のコメント

  1. field

    面白そうですねえ。
    練馬区立美術館は時々ちょっと変わった展覧会をやったりしますよね。
    ご近所なので行ってみたいと思います。

    • marco_zoo

      素晴らしい作品展でしたよー。たまに本物の掛け軸とかあったりで、どこからどこまでが虚構なのか分からなくなる感じが(笑)
      今後注目したいアーティストです。
      家からだとやや不便なので行った事無かったのですが、なかなか興味深い展示をやりますね、練馬区立美術館。ややマイナーな展示が見聞を広げてくれてうれしい。
      大きな美術館では観られないものが観られていいですよね。

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