5月国立小劇場、文楽初日!
国立小劇場で開催された、文楽を初日に通してみた(笑) だって、第一部は竹本住大夫引退公演だし、第二部は女殺油地獄なんだもん。女殺好きなんだわー、酷過ぎて(笑)
引退公演初日だからか、独特の緊張感ぎあったなー。テレビとか来てたし。
と言うわけで、第1部感想。
増補忠臣蔵 本蔵下屋敷の段
仮名手本忠臣蔵の補完話。 塩冶判官(浅野内匠頭)を殿中にて取り押さえちゃった加古川本蔵の苦悩話。
上司の為とは言え、嫌いな取引先に頭を下げ賄賂を送ったのだが、そのせいで同僚の上司が自殺しちゃった訳で……サラリーマンにもありそうな事だよねえ。
その事で責められたりして、色々不憫だよね。まあ、最後には上司に助けられるんだけど。
恋女房染分手綱
沓掛村の段
竹本住大夫引退演目。
何時もより長い拍手が、なんとも感慨深い。 人情要素の強い話なので、叙情感タップリと、竹本住大夫が語る。
与作という侍の家来、一平は、八蔵と名前を変え、与作の息子、与之助を預かっている。 子供を預かり、病気の母の看病もしなければならない八蔵は借金で首がまわらない状態。 久々の馬方の仕事が入ったので、仕事をしに出かけた八蔵は、帰りに座頭の慶政を助ける。
夜更けに八蔵は脇差しを研ぎだす。座頭の慶政を襲うのだと勘違いした母は八蔵を叱咤するのだが、実は昼間峠で見かけた、仇の鷲塚八平次を討つ為だった。
それを聞いた慶政は訳も言わずに突然出て行く。その後、昼間八蔵達を襲った追い剥ぎが八蔵の家に乗り込んでくる。
這々の体で追い剥ぎを追い払うと、その時に使った火鉢の灰の中から300両が出てくる。
その300両を慶政に返す為に、後を追う八蔵。
坂の下の段
夜道を急ぐ慶政の前に一人の追い剥ぎが立ちふさがる。杖で応戦する慶政だったが、難なく追い剥ぎに組み伏せられる。
金を持っていない事が分かると、追い剥ぎは慶政をさんざんいたぶり出す!これが惨い!ひどすぎる!
尻を刀で刺し、腕を石で折った後、頭を割るという凄まじさ。文楽はこうゆう残虐な表現も結構あるんだよね……なんせ今日は第二部「女殺」だしねえ。
足音に気がついた追い剥ぎは闇夜に隠れる。倒れている慶政に気がついた八蔵は彼を抱き起こし、金を返すと言うのだが、慶政は頑固として受け取らない。
なんと慶政は八蔵の使えていた与作の兄、盲目が故に家督を弟に譲り家を出た与八郎だった!
しかし、時既に遅く、慶政は息絶える。途方に暮れる八蔵の後ろから、追い剥ぎが襲いかかる!
凶刃をかわす八蔵が見たその姿はなんと主君の仇、鷲塚八平次!
激闘の末、鷲塚八平次を打ち取った八蔵は念仏を唱えながら村に戻るのだった。
義太夫が3人だったんだけど、八平次役の豊竹始大夫さんがものすごく声がでかくてビビる(笑)今後注目したい人だなあ。
卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)
平太郎住家より木遣り音頭の段
以前助けた古木の柳が奥さんだったよ!そして子供まで作っちゃったよ!っというなんだか煙に巻かれた様な話(笑)なんか漫画の「蟲師」に出てきそうな話なんだよなー。
この柳の古木が三十三間堂の材料になったそうで、という事はお母さんは三十三間堂!!奥様は三十三間堂!!!(笑)
国立文楽劇場開場30周年記念 七世竹本住大夫引退公演
11時開演
増補忠臣蔵(ぞうほちゅうしんぐら)
本蔵下屋敷の段
恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)
引退狂言 沓掛村の段
坂の下の段
卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)
平太郎住家より木遣り音頭の段
4時開演
女殺油地獄(おんなころしあぶらのじごく)
徳庵堤の段
河内屋内の段
豊島屋油店の段
鳴響安宅新関(なりひびくあたかのしんせき)
勧進帳の段