#不正受給ばかりが注目される生活保護の現実
**健康で文化的な最低限度の生活**の2巻が電子書籍で出ているので購入。
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不正受給ばかりが注目されてしまう、生活保護の実態を丁寧に描いている2巻目。
主人公達、福祉事務所の新人公務員達が見る生活保護の現実。考えてみたら大学とか出ていきなりこんなハードな人達と対等に話さないといけないってのは、かなりキツい仕事だよなあ。
主人公の同期、七条は前向きな受給者といい感じで進んでいると思ったら、実は無理をしていて、精神的にかなり追い込まれている事が分かる。
生活保護を受ける事が恥と感じていて前向きさを装っていて、それが強いストレスになり精神的に病んできて……
担当者としての頑張りがプレッシャーになってしまったという感じ?どうにもならない状況の時にはどうにもならない物だが、やはり担当としては「頑張りましょう」と言わなければならない事になってしまうんだろうなあ。
主人公のえみるもへこへこと謝ってばかりで、のらりくらりとしていた受給者に対して、不要な一言で怒らせてしまったり。
それを見ていた同期の冷静な女子、栗橋は受給者の何を見ていたの?心理学を勉強してきたでしょう?と上から目線で問いつめるものの、自分の担当の受給者が文盲であることを見抜いていなかったと、上司に指摘される。
そうなんだよね。机に向かって習ってきた事なんて、経験が付随しなければ発揮できないんだよね。頭でっかちでいても駄目な訳で。動いた事によって初めて、その知識も活かせる活かし方が分かる様になるんだよね。
後半は不正受給の話。といっても、意図的な物ではなく、その家庭内で子供が知らずにバイトをしてしまった話。
なかなか難しい。自分が担当者だったらどう話せばいいんだろうか?
割と真面目に、考えさせてくれるいい漫画だなあ。ほんと、漫画がこれを出来るのにマスコミは何してるんだろうね?
不正受給をセンセーショナルに煽るのではなくて、こうゆうものを知らせてほしいよ。