最近マスコミが騒いでいる体罰。部活での自殺者報道からはじまり、柔道女子代表の問題。それにつられて色々な問題が、次々と報じられている。
ただまあ報道は過熱気味で、「え？それって家庭内での躾の問題でない？」と思えてしまう事も多々。なんでもかんでも先生に責任押し付けるのはなあ、とか思えてしまうものも。
体罰はそもそも良くないとは思っている。力の勝るものが力で抑えつけるのが最善の策とは思えない。ただ、愛のムチはどうだろうか？と思うと、否定はできない気持ちはあるんだよなあ…
こう書くと不思議な感じもするけど、暴力も信頼関係の上に成り立つ物がある…って事。
愛情も過ぎればストーカー扱いにされてしまうのだが、暴力も相手との信頼関係が成立していると、関係性として成り立っちゃうんだよねえ。
受け取る相手が信頼できる人だと、叩かれた方も意味を考える。正直叩く方もつらい場合もあったりで。ただまあ、この信頼関係を築くのは一日千日の関係が必要になるんだろうが。
じゃ、体罰を全面禁止として、教育を成立させる手っ取り早い方法ってあるの？っていうと実はある。
それは、問題のある生徒を無視し、最低の成績をつけて排除する事。
問題を起こせば即退学。問題児はことごとく排除する。これが出来れば、指導者は出来る人間に労力をかけられ、できない人間に煩わせられることもない。
大体、こうゆう問題がおこると、海外は…とかアメリカはとか話題で上がってくるけど、あっちは完全な効率主義だからねえ。問題児には関わらない、出してしまう。そうすれば問題は起こらない。ある意味、日本は全体主義であるが為に、低いところもさらっていかないといけないからこその、教師の苛立ちってのは有るんじゃないかと思ってしまう。
学校として優秀な個人を排出するのと、学校全体として優秀な大学へ進学させるってのは訳が違う。優秀な個人を排出するには、その他を排除すれば良い。いっその事、戦前並みに義務教育を小学生までにしちゃえばいい。
じゃあ、ドロップアウトした人間はどうするんだ？って言う事だよね。行き場の無くなった人はどうすればいいんだろうか？
スポーツ選手の話がよく上がってるけど、それって出来る人の理論だよな…とか思ってしまう事がある。
オリンピックのスポーツだってそうだ。今年はある一定のポテンシャルを持ってる人が居ないから、この競技を辞退しますって言える様にすればいい。参加枠を減らしたって良いと思う。このレベルに達してるのが10人中5人だから、今年は5人だけですって言えればね。
コーチの要求に応えられるポテンシャルのあるものだけ教えれば、どれだけ指導者の負担とプレッシャーが減るか。
スポーツ界の話は別として、教育としてそれをやっていいのかどうか？というと、俺は反対なんだよなー。教育って可能性だからねえ。
どう考えても、現状の教育機関って人手が足りないよね。授業して部活見て、事務やって…って先生どんだけ仕事してるんだよとか思ってしまう。それで試合に負けたら指導者としてとか言われたら、短期間で結果を出す手っ取り早そうな方法を取っちゃうよねえ。
じゃあ、教育現場で試合とか大会とか無くせばいいじゃんとか言い出すアホがいるだろうけど、それはそれで違うよねえ。だって勝つとか負けるとかしないと、何が得意なのかって判断つかないじゃん。そうゆう意味での可能性を探す一つだと思うんだ、勝負って。
話がそれたけど、教育という現場に今余裕がないと思うのだ。圧倒的にマンパワーが少ない。だから俺は教師2軍制（もしくは丁稚制）っていうのをやったらどうかと思ってしまう。
先生、入って3年は『丁稚』として、主に1人の先生のサポートをする。『先生』が授業に集中できるように、授業準備とか事務仕事をする。そして3年経ったら年季明けで、晴れて教壇に立てるという感じ。教壇に立ったら一切事務仕事、雑務はやらない。それは丁稚の仕事だから。丁稚だからもちろん手当は少ない。
もちろん降格もある。問題ありと判断されたらまた丁稚に戻って、許されるまで『先生』に戻れない。今の制度って、免許取ったらいきなり高速も可能…って感じだもんなー。教師の負担も減るし、教師の育成としてもいいと思うんだけどどうでしょ？
教える…という仕事の端っこに居る身として、どうしても分かってもらえない人に教える大変さって分かるんだよな。そして分かってもらえた時のうれしさってもちろんあるんだけど、決まった時間内でその生徒に係っきりになってしまうと、他の生徒が遊んじゃったりとなかなかバランスを取るのがね。まだ、俺の場合は専門だから対処の仕方があるけど。
教育は教える側のゆとりが必要だよね、生徒ではなく。教師のゆとり教育が、体罰を排除する近道なんだろうけどなー。