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バブルの残党、音楽プロデューサー編 [人物図鑑03]

 

バブル期に踊り狂い、その不確かな実力のまま焼け野原に放り出された人たちの顛末…今回は『音楽プロデューサー』。

バブルの残党とは?

バブル期にはそれなりに大手の音楽事務所にいたらしく、その気運に乗って独立。もしくは、人員整理などで居場所が無くなり独立。会話に出てくるアーティストの名前は聞いた事のある人ばかり。『バブルの残党』は総じて、有名人の名前を口にする。もしくは、ブログに書く。やたら書く。さも自分の知り合いの様に書く。そして一緒に並んだ写真を載せたがる。

そしてやっぱり初対面には握手。何かの機会があれば握手。態度は威圧的ではなく、物腰は柔らかい。常時笑顔で、軽口をたたく。そして女子に対してはセクハラまがいの発言がでる。キャバクラと勘違いしてるんじゃないか?的振る舞いをする。

俺がグラフィックデザインの仕事を始めた頃、割と音楽関係の仕事が多かった。そんな話を友人にしたら、丁度グラフィックを出来る人を捜していると紹介してもらった人がまさにそれだった。手がけるアーティストのアートワーク全般を依頼されたのだが、事務所自体はその人が立ち上げたもの。どっからか資金を引っ張ってきたらしい。そういった自分より上の人間に可愛がられる素質みたいなものがあったりする。もしくは詐欺師的な何か

口八丁手八丁で、夢を持ったインディーズの若者達に声をかけていた。若者達はその人を信用していた様だが、俺はイマイチ信用できなかった。あまりの胡散臭さにネットで名前を調べたら、数年前何かしら詐欺まがいの事をして記事になっていた。権利関係のものだったが、これで怪しさ確定

アーティスト自体には罪は無いので、CDのジャケットなどは作った。CDはちゃんとレコーディングなどは行った様だが、販売などに関しては全くうまくいかず、そのままバックレ。事務所は知らないうちに消えてなくなった

総じてこの手の輩は、『一緒に大きくなりましょう』とか、『次の仕事はちゃーんとしますから、今回はこれで…ねっ?』とか未来の話をする。だいたいそうゆう話をする人は次などないし、大きくならない

作成した金額は、その後なんとか回収はできたけど、俺以外の人は踏み倒された人もいた様だ。でも一番かわいそうなのはアーティストだよなあ。ってキーワードは恐ろしい。

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