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「助六」海老蔵はなかなかのハマり役 歌舞伎座新開場 杮葺落六月大歌舞伎

歌舞伎座の第三部を観てきました。「鈴ヶ森」と「助六」。

2013年6月
杮葺落六月大歌舞伎
第三部

一、御存 鈴ヶ森(ごぞんじすずがもり)

何度か観ている鈴ヶ森。江戸のダークヒーロー幡随院長兵衛が出てくる話。

お尋ね者の白井権八が鈴ヶ森で多数の夜盗に襲われる。暗闇での死闘…と書けば、おどろおどろしい激闘を想像するかもしれないけど、実際はコメディ(笑)ドリフ的な演出。

白井権八に襲いかかる夜盗は色々な所を斬られる。片足を斬られたり、片腕を斬られたり、お尻を斬られたり、果ては顔を斬られたり(笑)
凄惨な斬殺劇なんだけどねえ(笑)昔っから残酷な事は笑いになっちゃうもんだね。

幡随院長兵衛 幸四郎
白井権八 梅 玉

十二世市川團十郎に捧ぐ
二、歌舞伎十八番の内 助六由縁江戸桜(すけろくゆかりのえどざくら)

助六

歌舞伎十八番の一つで市川家のお家芸。海苔巻きといなり寿司のいわゆる「助六寿司」はこれが元になってる。
助六の鉢巻が江戸紫で巻物、花魁の揚巻がいなり寿司を表してるんだそうで。

伊達男、助六は花街のヒーロー。粋でいなせで男っぷりのいいイケメン。花魁達の人気もナンバーワン。
助六の恋人、花魁の揚巻に入れあげて、それに嫉妬するのは髭の意休。いいおっさんなんだけどねえ…
助六はやたらと喧嘩ばっかりして、刀を奪いとっている。それには理由があり、親の仇が奪った家宝の刀「友切丸」を探す為。

髭の意休もその疑いがあるから、散々嫌がらせをする助六。しかし、髭の意休はなんとかこらえる。

意休が店の中に入った後、1人の男が声をかける。新兵衛と名乗るその男は、実は助六の兄、曽我十郎だった。助六とは世を忍ぶ仮の姿、本名は曽我五郎という、「曽我物語」の主人公。

弟の蛮行を諌めようと花街に来た新兵衛だったが、逆に助六に言いくるめられ、自分も通りすがりの物に喧嘩を売るようになる(笑)
ここが見所の一つ「股くぐり」の場面。
通りすがりの侍を言い負かし、自分の股の下をくぐらせるという屈辱的な嫌がらせをするのだ(笑)

二番目に股をくぐる通人里暁は大体ギャグをかます役で、三津五郎が楽しそうにやっていた。ファブリーズやら、海老蔵のブログやらをネタに(笑)

調子に乗っているバカ兄弟(笑)の元に揚巻と1人の傘の男。やっぱり喧嘩を売る助六だが、実はその男は母親の化けた姿だった!

母に叱られて、正座をし、しゅんとなるバカ兄弟(笑)
言い訳をしてその場を取り繕った助六は、母から紙衣を貰う。

紙衣に着替えている所へ、意休が出てくる。助六は一先ず揚巻の打掛に隠れる。
助六が居ない事をいい事に、揚巻を口説く意休。耐えられなくなった助六がそこから現れて、意休を罵る。
助六が曽我五郎である事を見抜いており、そんな放蕩三昧でいいのか?と説教をする。
その説教の途中で調子に乗って刀を抜く意休。アホだ…(笑)

所在なくその場を立ち去る意休。仇である事が分かった為意休を追う助六!って所でこの幕は終わる。

團十郎の助六も復帰公演で観たので親子二代の助六を観た事に。
海老蔵の助六はなかなかのハマり役だと思う。血気盛んで血の気が多く、自身過剰で無鉄砲なと事か(笑)
イケメン何だけどお茶目だったりとコミカルな事もなかなかな伊達っぷり。
助六の実年齢もあるけど、やっぱり若さあふれるエネルギッシュな江戸っ子っぷりが良いねえ。

花川戸助六 海老蔵
三浦屋揚巻 福 助
通人里暁 三津五郎
朝顔仙平 又五郎
福山かつぎ 菊之助
三浦屋白玉 七之助
男伊達山谷弥吉 亀 鶴
同  田甫富松 松 也
同  竹門虎蔵 歌 昇
同 砂利場石造 萬太郎
同  石浜浪七 巳之助
傾城八重衣 壱太郎
同  浮橋 新 悟
同  胡蝶 尾上右近
同  愛染 米 吉
同 誰ヶ袖 児太郎
茶屋廻り 竹 松
同 廣太郎
同 種之助
同 廣 松
文使い番新白菊 歌 江
奴奈良平 亀 蔵
国侍利金太 市 蔵
遣手お辰 右之助
三浦屋女房お京 友右衛門
曽我満江 東 蔵
髭の意休 左團次
くわんぺら門兵衛 吉右衛門
白酒売新兵衛 菊五郎
   
口上 幸四郎

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