前半は徹底したエンターテイメント、後半は……
野田地図の逆鱗を観てきた。
面白かった!……けど後半がなあ。いつもの野田秀樹節だったんだよなあ。
eggを観ていると既視感が半端ない。展開がまんま同じだからねえ。
ことの真相が分かってくると、「ああー、またこの手法とテーマかあ……」と思えてしまう。
最初が徹底的なコメディで、後半シリアスというのは野田秀樹の演劇の定番な感じなんだけど、テーマ的には、またあっち方面なんだよねえ。
単体で観るとすごく良くできた話なんだけど、egg観てしまっていると先が読めすぎて……
表層と深層の対比が野田秀樹の演劇の面白さなんだけどね。でもテーマがああ。
ビーとかの少し小規模な演劇が、また観たいな。人数増えるとどーもテーマがあっち方面にいってしまうみたいなんで。
あらすじ
とある海中水族館に巨大な水槽が作られる。
なんでもそこには目玉となる生き物が、いれられるという。
その魚とはなんと人魚!
しかし、実はまだ、人魚は発見されていない。
人魚がいるという海に水族館所属の特別潜水夫、潜水鵜を組織し、躍起になって人魚を探すこととなる。
そんな騒動の中、自分は人魚だと言い張る変な女が現れて……
俳優は瑛太がよかった!
瑛太がすごくよかった。テレビだとボンヤリしたイケメンって感じだったのだが(笑)、舞台だとものすごく声が通る。
阿部サダヲとか、期間が後半だからか声がかすれてたんだけど、瑛太はそんなことはなく。
ハキハキと聞き取りやすい声だったなあ。
松たか子はさすがと言うべきか。少しアホの子(裏があるけど)を素敵に演じてた。
野田秀樹の舞台の女性は、アホの子っぽいところがあるのが良いよねえ。後のマジの演技とのギャップが素敵に魅せる効果高いもん(笑)
あと、井上真央。今回はビッチな役なんだけど、最初誰だか分からなかった(笑)
前も舞台で観たときも、誰だか分からなかったんだよなあ。
ある意味憑依型の女優さんなのかもしれない。凄い。
公式サイト:野田地図