ギンザシックスの地下にある観世能楽堂で開催された 狂言風オペラ2018 フィガロの結婚を観てきた。
公式サイト:http://voicing-piano.co.jp/kyogen-opera/
実は前回の狂言風オペラコジ・ファン・トゥッテを観たんだよね。これが面白かった。
管弦楽と狂言が不思議とマッチングしたんだよねー。
で、今回は有名なモーツァルトのオペラフィガロの結婚。
初めてのギンザシックス、観世能楽堂
新しくできた観世能楽堂はギンザシックスの地下にあって、まだとても綺麗。
割と不思議な構造で、客席は正面の縦が長いんだよね。
で、中に入ってみると、あれ?正面脇の柱がない!これって取り外しできるの?
そして管弦楽は橋掛かりに並んでいる。
そして舞台には見台が。今回は義太夫よ三味線も入ってるんだよね。何かすごいことになってる(笑)
狂言と能、文楽と管弦楽という不思議なマッチング
演奏が管弦楽なのはわかるんだけど、文楽?はどうなるの?と思ったら、登場人物の一人が人形(笑)しかも、人形使いの頭は桐竹勘十郎さん。
こうゆうときは桐竹勘十郎さんだよなあ(笑)
美しい花嫁を迎える太郎は城の中に部屋を与えらえる。
単純な太郎は部屋を城主にもらったことを喜ぶが、実はその部屋、城主が夜這いしやすいように、城主の部屋とつながっていた!
城主の在原平平には美しい妻がいるのだが、その妻との関係は冷え込み気味。
そこで場内の女中に手を出しまくっているのだった!
その次のターゲットになったのは、結婚を控えた太郎の妻、お花。
城主の真意を知った太郎は、城主を罠に嵌める計画を練るのだった。
というのがあらすじ。
で、太郎とお花は狂言師の人なんだけど、城主の在原平平が文楽の人形!で妻の北の方 橘の上が能楽師!能面かぶってるよ!こえーよ!(笑)
能面が低い声でさめざめと泣くとかこえーよ!(笑)
なんとも奇抜な城主夫婦と周りを固める狂言師という不思議な見た目なんだけど、見ているうちにこれが馴染んでくるから不思議(笑)
文楽人形の城主が、狂言師のお花を夜這うとかってどんな絵面(笑)それだけでも、面白いじゃないか。
ともかく、勘十郎さんの操る城主がコミカルな動きをするんだよねー。それに合わせて義太夫の呂太夫もコミカルな義太夫を語るんだよなあ。
管弦楽と義太夫も最初は分離しているんだけど、だんだんと繋がっていく感じがするんだよねー。
特に能や狂言の仕舞が意外に管弦楽に合うんだよねー。管弦楽で舞う能はなんとも優美で美しい。これだけの公演もありだなー。
終盤、ストーリーは狂言の演目、身替座禅(狂言では花子)のようなオチで大円団。あ、それでヒロインがお花か。
というか、城主はそれでいいのか?(笑)なんか力技で浮気をごまかしたけどいいんか(笑)
実際のフィガロの結婚よりはだいぶ軽い感じなんだけどね(笑)しかし、古典のオペラはろくな男が出て来ないよなあ(笑)
どうやら狂言風オペラは魔笛もあるらしいので今度はそれを観たいな。
来年はぜひ、魔笛をやってほしい。