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闇に浮かび上がる凶刃!「杉本文楽・女殺油地獄」[文楽・感想]

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三味線演奏、素浄瑠璃、人形浄瑠璃の三部構成からなる見取り狂言!

世田谷パブリックシアターで開催された杉本文楽 女殺油地獄を観てきた。

杉本文楽 女殺油地獄

公式サイト:杉本文楽 女殺油地獄

内容はまず口上人形の近松門左衛門が挨拶。

近松の声は杉本博司!なんかちょっとこなれてて、冗談とか入れちゃって(笑)

序曲は、本作品のテーマ曲地獄のテーマを三味線で演奏。

曲調は義太夫の三味線というよりも、ちょっと近代的。

おどろおどろしい三味線の旋律なんだけど……なんかちょっと合ってない(笑)

微妙に気持ち悪い不協和音な部分があり……

そして本編、下之巻 ・豊島屋素浄瑠璃

義太夫は竹本千歳大夫
ちょっとらお声が枯れているようで、聞き辛いところもあったけど、義太夫のグルーヴ感はやっぱり凄い。

最後のでは人形浄瑠璃

女殺油地獄のクライマックスともいうべき、殺しの場面。

油桶など最低限のセットで他は黒という、杉本博司らしい舞台設定で、人形二人だけがスポットライトに当てられる!

凄惨な殺しの場面が真っ暗の中で繰り広げられるので、臨場感が半端ない。

時々ライトに当てられた与兵衛の刃がギラリと光る!

こえー!

やはり、このメインの場面は面白い。そして、この演出は正解。

不気味さと狂気がより濃厚に映し出される。

最後、残されたお吉の死骸がスポットライトに当たっているのが怖い。本当に怖い。

芸術性よりもエンターテイメント性?まだ未完成な気もする

総合的には良かったけど、なんだかまだ未完成な感じも。

杉本文楽の曽根崎心中はすでになんども公演されているので、完成度がかなり高いのだが、今回の公演は、まだまだ練り込みが足りない感じ。

それと曽根崎心中は芸術性の高い演出で、無駄なものが全くない感じだったのだが、今回はエンターテイメント性のが強い印象。

杉本博司が声を当てる近松が口上を述べるあたりとかね。

あと、舞台。円形なのは見づらい部分が。

咳が前の方だったので、端に寄られると、黒子の背中しか見えない。

せっかく油で滑って七転八倒している場面が見づらいという。

なんかもったいない。

何回か公演してブラッシュアップして欲しいなあ。

メインの場面は本当に臨場感あって怖いから。

杉本文楽 女殺油地獄


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